Rhino Modeling

3次元空間を自由に使う

 人は物を見て形状を認識するとき、最初に捉えるのは外形のシルエットと色のコントラストの差がはっきりとした形状を認識します。
その後、稜線形状に視線を動かし面が作る変化などを捉え、量感(膨らみ)などをつかみ詳細な形を理解します。
順番として外形→稜線→量感となり量感は最後のように思われますが、形状を眺めるとき対象となる形状を中心に回るように角度を変えて見定めると、シルエットになる外形は面の膨らみの際であったり稜線であったりします。膨らみが大きければシルエットは変わります。立体物を表現する上で外形/稜線/量感どれも重要であることが解ります。

 デザイナーはスケッチを描くときシルエットと稜線を追って紙に描きます。シルエットと稜線を決めて描くのは2次元上で形を表現する上で早く簡単に描くことができるからです。中にはスケッチが上手く面の持つ量感まで表現できる人もいますが、なかなか正しいパースでそれぞれの面の膨らみまで正確にとらえ描き出せる人はいません。
その後、実際の立体物(モデル)をデザイナーが描いたスケッチと図面をもとに、それぞれの面の膨らみと稜線のつじつまが合うか検討して形を表現します。稜線は2つの様々な表情(膨らんでいたり、凹んでいたり)の面が交わって形作られます。
「稜線をこの形にしたいけど面の膨らみは凹み、逆にねじれてしまう」など稜線の形状を守ると、スケッチだけで検討していた時には想像もつかなかった膨らみにしなければ成り立たないことが多くあります。稜線形状と面の量感(膨らみや凹み)、そしてシルエットは密接な関係を持っています。
 
 3次元CADが使われていなかった時は、納得がいくまでスケッチと図面そしてモデルの工程を時間と予算が許す限り何度も繰り返していました。

 3次元CADをスケッチと併用することにより、この工程を仮想空間内で素早く一人で検討できるようになります。
 Rhinoを使って簡単なモデルを作り、シェーディングまたはレンダリングした画像を使って、直接画像にスケッチし、それに合わせてモデリングすることにより面構成に無理がなく作り込むことができます。
 さらに、ラフモデルでは内容物が入るかなど正確に検討することができないですが、仮想空間だと細かな設計要件も同時に考慮しモデリングすることができます。

 3次元空間を自由に使うには、3面図法のような複数のビューを見て位置を抑えるだけでなく、彫刻を眺め見るように自由な視点でスクロールしながら形状を見定めます。
 特に正確に面の変化を捉えたいとき人は、その面の法線方向(垂直方向)でなく面に目を近づけ、面に対し視線を平行にして表面の変化を確認します。実際には顔を近づけることができない視点から、望遠や接写問わず仮想空間だと全ての視点から形状確認できます。



 しかし、現在のCADの入力装置、表示装置は、ともに2次元のデバイスです。
画面はスクロールすることによって初めて立体として形状を把握でき、入力指示するクリックした位置は画面に表示された奥行き方向のどの位置なのか理解しておかなくてはなりません。
 そのためには視点位置、スクロールの中心点を自由に変更でき、望遠や接写、パースを付けるのか平行ビューにするのかを目的に合わせ切り替えられ、作業平面を思い通りの位置に移動、作業平面の角度をオブジェクトに合わせられることが非常に重要になります。作図/編集コマンドを重要視しがちですが、このことはオペレーションの基本で、自由に使うために最初にマスターしなければならないことです。

 私が購入した当時からRhinocerosは、この部分において他のCADより非常に優れていたことも購入選択した理由の一つです。

  1. 2008/05/15(木) 19:35:28|
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